ナントカTOKYO

「こちらちょうど入ってきたとこなんでぜひ!」

 

 

「……お客様今日はどんなの探してはります?

「なるほど、そしたらこの辺とかですね、これとかドレープが効いてて普通とはちょっと違ってオシャレですよ!

「どういうイメージのものほしいとかないですか?

「そうですか……普段お客様と対応するときはその人がどういう風に見られたいかによっておすすめするアイテム変えたりするんですけど……お客様今何歳ですか?

「あー結構若いですね!大学生……いや社会人?

「大学院!じゃあ結構大人に見られたい感じですね!僕の普段対応してるお客様でもやっぱそういう方多いですね、上がるタイミングでやっぱ落ち着いた感じにしたい、みたいな」

「やっぱこういう柄物とか持ってるとすごい若い風に見られちゃうんで。今日ご予算おいくらくらいですか?

「あーーーじゃあやっぱこの辺っすね!ここが今日入ってきたばっかで仕立てがこだわってて、あとこの辺はバンドカラーで9,000円くらいです。このミントカラーとか色味もかわいいんで、どうっすか?

「あとこれとかどうです?かっこいいっすか?

「んー、服って結局値段じゃないっすか、僕このパンツ90,000円なんですけどそんなん買えないでしょ?それに90,000円にも見えないと思うんです。10,000円以内ってなるとこの辺のシンプルなものか、あとはそれ以下ってなるとHAREとか……HAREさんって知ってます?HAREさんとかでもうちょっと幅持たせるかって感じっすね。あとはやっぱどう見られたいかじゃないっすか?10,000円以内でもっと大人っぽく見られたいとかってなると矛盾してますね。それは僕は真実を伝えます。僕その辺考えてご対応変えてるんすけど。僕でも彼女と会う時と友達と会う時やったら服変えますもん。

「それだったらやっぱこの辺すね、あとはTシャツとかはどうすか?

「なんで上からなんすか(笑)何様なんすか(笑)

「あーじゃあやっぱ襟付きのシャツですか。てなったらやっぱこれちゃいます?それか1,000円奮発してこれかですね。全然夏でも着れますよ、薄いんで。これは羽織になるんで、シルキードライとかなんかシャツの上に羽織っていただいたらそれで様になりますね。」

「今何で悩まれてます?

「あー、これ悪く聞こえるかも知れないんすけど、そんな服持ってないでしょ?いやこれ別にバカにしてるとかじゃなくて、僕とかに比べてってことです。そんな山のようには持ってないでしょ?変な色のシャツとか、ああいう破れてるシャツとか持ってないと思うんです。普段そんな僕とかみたいに直感で服買ったりしないですよね。僕みたいにいっぱい服買ってるといろんなカテゴリーができてくるんすよ。これやっぱ僕の周りの人に聞いてみてもみんなそうらしいっす。でもやっぱ普通持ってる服とかと考えちゃうと思うんです。そうするとだいたいひとつのカテゴリーに収まってくるというか。なんで簡単ですよ(笑)この辺だとそんなに持ってる服とか考えなくても合いますって!これいくと別のカテゴリーになってくるんであれですけど、この辺いくんなら全然大丈夫です。ただやっぱ白行くとちょっとエリートっぽくなるんでベージュかブラックがおすすめすね。ブラックとか似合いそうですし、お客様の今着てるシャツの代わりでも全然。もう僕9年アパレルやってるんで頭いいんすよ(笑)他のことは頭悪いですけど服に関しては負けないっすね。いや頭いいじゃなくて賢い、ですね。やっぱ経験があるんで。」

 

「お客様優柔不断ですか?

「あーやっぱ優柔不断ですよね!やっぱ僕とかみたいにこのデザインかっこいいなーみたいにぱっと買ったりしないですよね。

「もったいなー。時間が一番大切ですよ、時間って有限なんで。やっぱご飯食べるときでもサイゼリヤとかでずっと悩んだり……

「それは使う値段が少ないからじゃないっすか?(笑)優柔不断なのって日本人の特徴みたいですね!ずっと悩んでなかなか決められないみたいな。海外の人は結構なんでもすぐ決めれるらしいっす。だからビジネスでも即断即決できる日本人は起業とかして成功しやすいらしいっすね。僕経済とかも結構好きで調べたんすけど。」

「悩んではりますけどそんな大したこと考えてないでしょ?(笑)

「そうなんですよ、どうせ大したこと考えてないんですよ(笑)どうしよっかなーってなって止まってるんです。悩んでるみたいで結局何もかんがえてないんやったらそれは悩みとは言わないっす。別に持ってる服多いからとかでもないでしょ?この辺いいんじゃないすか?ただホワイトだと普通なんで、僕がおすすめしてるのはブラックかベージュです。とりあえずベージュとブラック両方試着してみます?あでもやっぱ一着持っとくといいのはブラックすね。ベージュ買うと結局後でブラックもほしくなるんすよ、ブラックがべたなんで。なんでブラック買っとくと出費を抑えられます(笑)ブラック買うとやっぱベージュいらなくなるんで。」

「そうっすか、結構僕の言う通りにしてくれるんすね(笑)」

 

「え、これ買ってなんかデメリットあります?(笑)

「うん、メリットは?

「あはは(笑)着ていってみないとわからないってよく言いますけど、やっぱ似たり寄ったりになってくるんですよ、普段そんな服買わなくて相性とか考えて買ってると!だからこれなら何にでも合いますって。まあでも服見に来てるだけいいと思いますよ。周りの人によく見られたいって思ってるってことですから。どう見られてもいいっていう人そもそも服買わないですもん!結局悩んでるんじゃなくて勇気が出ないだけなんすよ、一歩踏み出す勇気が。」

 

「結構しゃべりましたね。僕はうれしいです。」

 

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FROM JAPAN TO THE WORLD

“THE TOKYO CONTEMPORARY”

日本の伝統的な技術をベースに、

東京の研ぎ澄まされた感性で創り上げる。

新たな、TOKYO CONTEMPORARY BRAND。

ベーシックでありながらも、

時代や文化の垣根を超えて調和された装い。

純度の高いジャパンクオリティーが紡ぐ、

機能性と着心地。

言わば、 TOKYOの今を凝縮したスタイル。

ALL MADE IN JAPAN

この価値は、真似できない。

さぁ。日本が誇る、TOKYOの最先端を。

 

※フィクションです。